エフォートレス思考 努力を最小化して成果を最大化する を紹介します。
2023年度の読書8冊目。(途中挫折1冊含む)
著者 グレッグ・マキューン(Greg McKeown)のプロフィール
McKeown Inc.のCEO。アドビ、アップル、グーグル、フェイスブック、ピクサー、セールスフォース・ドットコム、シマンテック、ツィッター、VMWare、ヤフーなど名だたる企業のコンサルティングを行う。著書『エッセンシャル思考』は全米ベストセラーとなり、ニューヨーク・タイムズ紙やファスト・カンパニー誌、フォーチューン誌などで取り上げられたほか、NPRやNBCなどの有名メディアでインタビューを受けた。ハーバード・ビジネス・レビューやリンクトインに人気ブログを寄稿し、ポッドキャスターとしても人気が高い。世界経済フォーラムの「ヤング・グローバル・リーダーズ」に選出された。
(本書の著者紹介より)
作品の背景(著者の想い)
努力を最小化して成果を最大化する。
エフォートレス思考は、怠惰なやり方ではない。
スマートで正しい生き方だ。
本の概要
プロローグ
・そのやり方が唯一の道ではない
PART1 エフォートレスな精神
エフォートレスな精神とは、肉体的にも精神的にも疲れがなく、エネルギーに満ちた状態。
精神が研ぎ澄まされ、隅々にまで注意が行き渡る。
- INVERT(転回) 頑張れば成果が出るとは限らない、一番簡単な問題を解決する、価値観の転回
- ENJOY(遊び) 「我慢」を「楽しい」に変える、楽しくできるやり方を探す
- RELEASE(解放) 持っているものに目を向けて、不満を感じたら感謝すべき側面を見つける
- REST(休息) 「休み」で脳をリセットする、昼寝の活用、1つの仕事は90分で終わらせる
- NOTICE(集中) 今この瞬間にフォーカス、自分の意見を押し付けず相手の話に集中
PART2 エフォートレスな行動
- DEFINE(目標) 完了の明確な条件とできたら終了*1、人生のゴール(ミッション)を考える
- START(発動) やるべきことを分解する*2、先延ばしはやめて最初の一歩を踏み出す
- SINPLIFY(削減) 手順を限界まで減らす(やらないことを最大限に増やす)
- PROGRESS(前進) 学習サイズの失敗を重ねる、製品のリリースは不完全こそが完璧*3
- PACE(上限) ゆっくりが早い、ペースが一定な方が生産性が高い*4
*1:Project Managementにおける進捗とコスト管理のEVM(アーンド・バリュー・マネジメント)を連想させる。
*2:Project ManagementにおけるWBS(ワーク・ブレークダウン・ストラクチャー)の考え方を連想させる。
*3:アジャイル開発を連想させる。
*4:仕事の進捗を取り戻そうと週末まで必死に働くが、かえって仕事の質は低下し、自信を失う。20年ほど前のプロジェクトを連想させる。
PART3 エフォートレスのしくみ化
- LEARN(学習) 方法は百万とあるかもしれないが、原理はわずか。原理を無視して方法に飛びつく人は、必ず困難に陥る。
- LIFT(強化) 教え方を教えれば、影響範囲は大きく広がる、シンプルに伝える。
- AUTOMATE(自動化) タスクの自動化(重要なことはハイテクで、不要なことはローテクでやる)、チェックリストの活用
- TRUST(信頼) チーム内の信頼度が低いと、すべてが困難になる。メールの文面に悩み、疲弊する。任せられなくなると自分の仕事がどんどん溜まっていく。この状況を解決したのが、建設業界の「ディール契約*5」
- PREVENT(予防) 何度も繰り返される問題を解決するために、2分間だけきちんと取り組む。*6
*5:個人の貢献度ではなく、プロジェクト全体の成果によって各メンバーの報酬が決まる契約、結果としてプロジェクト全体の利益優先のため当事者意識が芽生え、メンバーが自発的に動くようになった。
*6:この本のこの文章を読んで本を置き、私は妻から言われていた下駄箱の扉の緩んだネジを修理した。これで明朝出勤するときに、扉がはずれて怪我をしたりすることを防ぐことができた。
Epilogue
やらないことをきめて、疲れ果てることがないように
答えのでない質問をして自分を苦しめない
最悪のケースを想像して悩まない。
など
感想
PMPの資格を持つ者の視点から、一部プロジェクト・マネジメントにもよく似たエッセンスが含まれていると思いました。
*1~*6は、私の感想です。
考え方を少し変えて、もっと楽に生きて行こう、ということだと理解!
そして、そこからの抜粋を書いてみました。
短いことばにしたので、完全に自分用のメモですが、本書をじっくり読めば、よく理解できて、あなたの脳にも染み込むでしょう。
〆