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『すべて真夜中の恋人たち』 真夜中は、なぜこんなにもきれいなんだろう 紹介・感想

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入江冬子、34歳でフリーの校閲者。人づきあいが苦手な彼女の趣味は、誕生日に真夜中のまちを散歩することだった。友人は、仕事でつきあいのある大手出版社社員で校閲局の石川聖女史。ふたりの共通点は、おない年でともに長野県出身であること。冬子は、ある日カルチャーセンターで五十代の男性と知り合う。高校の物理教師という。冬子は光の話をする彼が木曜日に過ごす喫茶店へ通うようになる。会話はぎこちなく途切れがちだが少しずつ、ふたりの距離は縮まってゆく。とうとう冬子の誕生日のデートを約束し、冬子の愛が成就するかにみえたが・・・。

著者 川上未映子 紹介・感想

目次

書籍・著者情報

・形式 単行本
・出版社 株式会社講談社
・ページ数 304頁
・著者 川上未映子
・発行 2011年10月12日

著者プロフィール

1976年8月29日、大阪府生まれ。2007年、デビュー小説『わたくし率イン 歯ー、または世界』が第一三七回芥川賞候補に。同年第一回早稲田大学坪内逍遙大賞奨励賞受賞。2008年、『乳と卵』で第一三八回芥川賞を受賞。2009年、詩集『先端で、さすわ、さされるわ そらええわ』で第一四回中原中也賞受賞。2010年『ヘヴン』で平成二一年度芸術選奨文部科学大臣新人賞、第二〇回紫式部文学賞受賞(本書の情報より)

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展開の面白さ、読みどころ

長篇小説『ヘヴン』(講談社)で紫式部文学賞を受賞後に芥川賞作家が描く恋愛小説とは・・・。

内容を少し

人づきあいが苦手な入江冬子、34歳、フリーランスの校閲者。彼女の唯一の趣味は、誕生日のクリスマスイブに真夜中の街を散歩すること。唯一の友人は、同郷で同い年で、仕事で付き合いのある大手出版社の女性社員、石川聖。静かに生きていた彼女は、ある日カルチャーセンターで58歳の男性、三束(みつつか)さんと出会う。

(登場人物)
入江冬子:34歳 長野県出身 小さな出版社を辞めて、フリーランスの校閲者となる
石川聖 :34歳 長野県出身 大手出版社勤務 フリーランスになるきっかけの人。女性。
恭子先輩:44歳くらい 冬子が勤めていた会社の先輩で、独立して編集プロダクションを経営
三束さん:冬子が好きになる58歳の男性

心に残ることば


聖のことば
『信用というのは、いったん信用しても、何かのちょっとした加減で信用できなくなる』が、『信頼は、ひとたびその相手を信頼したら、その信頼は消えることはないのよ』

冬子のことば
『校閲の仕事を始めて最初に教えられるのは、そこに書かれている物語を読んではいけないということなんです。』
『だから、仕事が終わると、その本の内容は、すべてきれいに忘れてしまうんです。』

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